ざわざわ ~DIALOGUE+ LIVE 2022 「puzzle」東京公演の感想~

「また私たちDIALOGUE+に会いに来てください」

 

 ちょうど一年ほど前、初めて参加したライブ、唯一度のMCで発されたその言葉を聞いたとき、まさかその一年後、ツアーにいないのはそちらの方だなんて思いもしませんでした。

 

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 DIALOGUE+ LIVE 2022 「puzzle」東京公演、一年ぶりに参加したライブの感想は端的に言ってしまえば「楽しかった」し「参加してよかった」です。じゃあ今回のライブ、8人の時と全く変わらなかったのかと言われると全然そんなことはなくて、不自然に伸びたソロパートや、一人で踊るワルツには寂しいものがあったし、普段は違うメンバーが歌うパートを任されたことで、本来一番輝くはずのソロパートで苦しそうだったり。特にMC中はずっと、どこか喉に引っ掛かったような違和感をもったままでしたし、きっとファンも色々な感情があったと思います。自分のような少し外にいる立場でも、6人になったことで、改めて「ああこの歌詞このフレーズこの振り付けは、この娘のことを想って創られてるんだなあ」と気づかされたというか、やっぱ8人いて欲しい、と感じた瞬間は何度かありました。きっと当事者の感情はもっとだったはずです。

 それでも言いたい。今回のライブは、去年参加したツアーの楽しさに遜色ないレベルのもので、それは偏にステージに立った6人の決意と努力、それを後押しした関係者、支えとなったファン(ログっ子?)の存在があったからだと思います。

 

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 DIALOGUE+という声優ユニットを一言で表すと『誠実』という言葉がよく似合う、彼女たちのライブに参加するといつも思います。

 多分僕は、そんなに凄くこのユニットに思い入れがあるわけではないです。だからこそなのかもしれません、一際感じます。創られた楽曲から、紡がれた歌詞から、一人一人の振り付けから、可愛らしい衣装から、美しいステージ演出から。これだけじゃない、ライブを取り巻く日々の様々から、創り手の彼女たちへの強い愛情を感じるのです。ステージの向こう側だけじゃありません。会場に並ぶフラスタの数々、極彩色の装備、ペンライトの光でいっぱいの会場。時に楽しそうに飛び跳ねて、時に静かに体を揺らし、拍手して笑って手を挙げて。3階席の一番後ろから見える景色全部でDIALOGUE+のライブなんだと思いました。

 誠実が愛情を育み、愛情が次の誠実を創る。DIALOGUE+は発足からずっと、そんな活動をし続けている気がします。

 

 特にそれを象徴したのがコロナ渦で生まれた「あたりまえだから」でした。

 瞬間的な恐怖ではなく、纏わりついてきて終わりの見えない不安。ただ「なくなる」一方だった保守的なアニメ声優業界において、どこよりも早くリリースされた「あたりまえだから」という楽曲は、大げさな表現ではなく暗夜を照らす唯一の灯火でした。

 何度も優しく語り掛けるように繰り返される

「お話は続くよ」「お話を続けよう」

 この言葉にメンバーが、ファンがどれほど励まされたか、救われたか。想像するだけで胸がいっぱいになります。

 巡り巡ってこの曲がもつ強さと優しさが、今回のライブで再びユニットとファンを包み込んでいたように感じました。

 

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 ところで、まだこのユニットのライブ、配信でしか観たことない、現地参戦したことがないよって人がいたら、絶対生で観たほうがいいです。僕自身様々な都合でほとんどのライブを配信で視聴するに留まっていますが、だからこそ現地参戦した時の心の動きはずっと覚えています。

 バンドのバカデッカい音が三階席の一番後ろまで届いて体を揺らします。今改めて昨日のライブを配信で見てますがやっぱ絶対に自宅じゃ味わえない快感です。

「ゆりにゃねーねきょんちゃんゆーなやかんさっぴまゆゆんまなてぃひろゆきまなぶしのざきいまじゅんほりさき

We are DIALOGUE+!」

 昨年のライブBDのメイキング映像にあったライブ前の円陣、(昨年のツアーとベースは黒須さんに変わってるものの)きっと今回も行われていたことでしょう。間違いなくこのライブの魅力に大きく貢献しているであろうバンドマンの生演奏、正直これがDIALOGUE+のライブの一番の醍醐味なのではないでしょうか!昨年初めて聴いた、いや浴びたあやふわアスタリスク二番からの堀崎さんのあの全身を撫でまわされるようなギター!今年も聴けて良かったー!最高ー!!

 今回特に印象的だったのが恋せかで、特別原曲からアレンジがあったわけではないのですが、生のバンドサウンドで聴くと全然印象が変わって新鮮で、スポットライトの眩しさとスネアドラムの高く響く音が滅茶苦茶心地よかったです。でもやっぱこの曲はゆりにゃの歌い出しが聴きたかったよねえ。ゆりにゃの影からひょこって出てくるねーねも可愛いしなあ。

 披露された楽曲について、バンドアレンジから並び順から繋ぎ方から本当どれも語り始めたら止まらなくなりそうです。本当一回参加したほうがいいよ、マジで。

 その時その時、様々な想いをのせながらも、基本はやっぱデッカい音聴いて、歌って踊って楽しんじゃお!って、このユニットのそんな感じが、この距離にいても心地いいんだ。

 

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 ライブが終わって会場を出ると、雨は止まないまでも、さっきよりは小雨になっていて、心なしか空も少し明るくなったように思いました。

 前を見据えて足取り軽く、ざわざわが通り過ぎた後の、変わらず奏で続けるステージに思いを馳せ、わくわくしながら帰路につきました。

 

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 最後に一つだけいいですか?

 東京公演前夜に投稿されて削除されてしまった仲キのツーショット、誰かデータ持ってませんか?